父、太郎曰く、この世界で変わらないと思われるものは、科学法則のみであるという。もっとも、この科学法則も、人間が知る範囲において変わらないというだけのものであるが、人間が知る部分において、変わらないのだから、まあ、変わらないと考えてよいのだろうと、あいまいな言いようをする。まあ、ともかく、科学法則は変わらないと断言する。
科学法則は、この世界の物質の動きの基本を説明したものであるが、動きの基本が分かったからといって、物質の動きの全ての状況が把握できた分部はない。なぜなら、人間は、ある一定条件における、この世界の全ての状況を把握できはしないからだ、ともいう。だから、この世界のことは、分からない。
さらに、人間は、この世の中を変える力を持ちつつあるといっても、たかが知れているという。人間がこの世界の極ごく一部のほんの少しのごみのような存在であるから、この世を変える力も、ごくごくわずかなほとんど力を及ぼしてもいないほどの力しか行使していないとも言う。
地球と言う小さな池の中の蛙に過ぎない存在である。大海を知らないことに変わりはないと言っている。
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