父、太郎は、このところ、難しい顔をしている。
”ちょっとしたこと”で、物事は壊れるという。
一つの歯車が壊れたなら、すぐに直さないといけないという。
そのまま放置すれば、その壊れた歯車のみならず、全部が壊れてしまうという。
”癌”が発見されたなら、すぐに削除しなければならないという。
そのまま放置すれば、やがて、体中に癌が転移し、死ぬのだという。
日本は、おかしいことをおかしいと認識しても、そのまま手立てを打たない国であるという。その結果、全体がおかしくなる。
全体がおかしくなるとき、その前に、一部を助ける機能をもってはいる。
それは、おかしくなった部位ごと切断する機能である。
確かに、そのおかしくなった部位を切断することで、残りは助かる。けれども、その切断した機能は、取り戻すことは出来ない。
0 件のコメント:
コメントを投稿